お子さま閲覧注意な爪肉イタイタ映画!
阿部サダヲが主演、シリアル・キラー役を演じていた。阿部サダヲ演じる死刑囚は、例えるならアメリカのシリアル・キラーで有名なテット・バンディのような、人間的に温厚・人当たりが良い・すこし抜けている・相手の警戒心を解く、総括すると魅力的な人物を演じている。これが、まるで誘惑的な香りを放ち、昆虫をさそいだしてバクっと食べてしまう食虫植物のように、ターゲットの被害者の少年少女を誘い出し、惨劇的な殺し方をしてしまう。
この行為は、犯人にとってはただの趣味の行為に俺には映った。つまり、虫好きな人間がアミで虫を採取するように、釣り好きな人間が湖でルアーを投げるように、ゲーム好きな子供が自宅のニンテンドースイッチでポケモンを遊ぶように、犯人は殺人を行う。
しかし、趣味も飽きては別の趣味を探すorその趣味をやめるように、阿部サダヲも被害者から抜き取った爪のコレクションを水路に流してしまう。その爪は(これはおそらく意図的に制作側がそう見せようとしたのだろうけど)桜の花びらを池に散りばめるように、捨ててしまうのだ。どういう心境なのか、殺人をやめてしまう。
物語はちくいちその過程を描写しないのだが、阿部サダヲは捕まり、拘留され、裁判が行われる。そこからこの物語は動き出すのだが、そこからは皆さんの目で見てほしい。