なんか不思議な映画だよね。考察しがいありそう。
前作も視聴していたはずなのに、私も妻もまったく内容を覚えていなかった。そんな映画。
だけど、まあ、お話としては怪異が発生して、その怪異に取り殺されてしまう主人公の悲劇を描いたホラー作品と言っていいでしょう。
主人公は交通事故による精神的と肉体的なトラウマに侵されているカリスマシンガー。
なんだけど、ドラッグの常用により、精神的にも参っているようなぐあい。なので、映画は終始、病気による幻覚なのか、怪異による幻覚なのかと見ている人間は翻弄されることになる。
なぜ、スマイルなのか。
ここがこの映画の肝なんだろうけど、ようするに映画:リングのような、呪いであり、同じく映画:イット・フォローズのように、じわじわと死がとりつかれたものに近づいてくる恐怖を描いている。しかし、映画の中盤で、同じくこの現象によって兄弟を失った男と連絡をとり、対処法が判明することになる。しかし、、、というのがクライマックスに描かれている。
そして、なぜ笑顔になって死ぬのかなのだが、やはり笑顔というのは動物の中では敵意を表していると言われていて、必ずしもポジティブとは限らない表情だからなのか?たとえばニホンザルに向かって歯をみせて笑ってはいけないなど、それは威嚇の表情にもなるらしい。恐怖に対しての絶叫などの表情はホラー映画につきものだが、あえて、そこを笑顔にすることによって、不気味さが視ている人間に伝播するのだろう。もはや、体内からでてくる肉の化け物は悪魔だろうが、なんだろうが良いのだ。ホラー映画にとって重要なのは、何が不気味で何が怖さとして、視聴しているものに提供できるのが、重要なのだからだ。