映画の感想 ヒメアノ~ル

公開日 2022年3月8日 最終更新日 2022年3月8日

対比構造

漫画原作で読了済みの作品です。これは映画のファーゴのように岡田と森田を対比構造に描くことによって光と闇、生と死、幸福と不幸の二元論を強調しています。

森田の最後

実家で飼っていた犬を思い出したのか、道路上にいた犬をよけて電柱につっこんで森田は捕獲されます。これを見るに森田は生まれついての悪ではないということが証明されます。彼もジョジョの奇妙な冒険のディオのように生まれついての悪ではないということです。(ジョジョ原作ではスピードワゴンによってディオは生まれついての悪だ!と決めつけられておりますが、私は違うと思います。あれは少年漫画の中での制約のためにそういう風に言われただけで、ディオは両親との関係性で歪んだ人間だと思います。)

森田はいじめによってPTSDになり、暴力行為でしか射精できない人間になりました。人の死でしか性を感じられないのです。

古谷作品はヒミズ以降の作品しか読んでませんが、ギャグを描く漫画家は同じ量の闇を抱えていないとお笑いは描けないのかもしれません。お笑いは多くがだれかの不幸をけなすことによって笑いに変えております。私はお笑い芸人が嫌いです。

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