公開日 2024年9月29日 最終更新日 2024年9月29日
新感覚ホラーというコピーは成功。貞子の呪縛を超えられた新しい境地。
ながらく日本の邦画ホラー界は、90年代末期で爆発ヒットしたリング・着信アリ・呪怨などにでてくる、【長髪でこちらに向かってくる女性の幽霊】がホラー界のアイコンとなっていた。
しかし、テレビの本当にあった怖い話もしかりだが、いつまでもテンプレ通りの幽霊がでてきて、主人公たちをおびやかす。。だけのホラー映画ばかりが蔓延するという、言ってしまえば【マンネリ化】の状況に陥っていた。
みなに幸あれは概念と社会構造が敵。プラス、デビットリンチ。
この映画は、たとえるなら【日曜の休日、私はおやすみですけどコンビニやインフレをささえてくれてる方たちは働いている、彼らはある意味犠牲になっているよね】という言い方がわかりやすく言える。だれかを不幸な状況におちいらせれば、その分の幸せを受けられるというメカニズムなのだ。なので、主人公の祖母宅の開かずの間には、幽閉されたジジイがいる。
けれど、その犠牲者を解放すると、たちまち不幸に襲われる(劇中では体調不良がでてきて、段階がある)のだ。主人公は【それ】にあらがうのだが、最後には受け入れてしまう。それは家族にも影響がでてきて、やむなくそうしてしまったのが動機なのだろう。
まとめ
とにかく、この映画は面白かった。上映時間1時間29分とサクッとみれらる長さなので、皆様にみていただきたい。ただし、いちぶ奇妙な展開が起こるので、その辺を受け入れられるかがみなに幸あれを視聴する適正があるかどうかで別れてしまう。私は襖が開いてジジイが踊るシーンで笑い転げてしまった。